名前

ひこうき雲の向こう側 胎児の夢を 貝殻の音に閉じ込めて 闇が広がる 水平線かなたにて 人さえ知らぬまま 牢獄の暗さに惑う

ブロンドの巻き毛の人 後編

ついに力が抜けて倒れこみそうになったのでいつの間にか一糸まとわぬ姿になっていた目の前の撓わな女体にしがみついた。疲れ果てて凭れ掛かったような有様である。捕食の対象が抵抗力失ったのを待ち望んでいたように彼女は体を押し付け、壁へ追い込んできた…

ブロンドの巻き毛のひと 前編

2019.7/14の夢寐について遡って記録していく。 愛紗(あいしゃと読み、恋姫無双のヒロインの一人。関羽の女体化)の本物と寸分違わぬコスプレイヤー(3次元でここまで再現はできんだろうという完成度)が豊かなる実りの胸をぷるるんぷるんと揺らしながら快楽に身…

性格

2年の半分を欠席したらしい 体調が悪かったのか? 武也「いや悪かったのは性格らしい」 悪い…? どこにも悪いところはないだろう 悪くなるのは他人の尊厳を貶めたとき 自分の信義に真っ向から立ち向かえなくなったとき 恥ずべき卑屈さに気力を失ったとき か…

最高の瞬間

ありふれている言葉だからこそ、その意味を持つからこそ本来一度限りの言葉。 もし口にするなら、たった今浮かんだ幸福の一刻についてだ。 初めて訪れた宝塚のあの日のこと セピア色の祝福された優し気な街、宝塚。 開館前に歩道の端で座り込んで、時よ遅し…

好きな色

ティルト「そういえば、 好きな色ってあるんですか?」 どんな色でも好きになれるさ 色は組み合わせ、見たときの物と背景の取れ合わせ次第で どれ一つかを選んで好みに叶うかといえばそうでもないからな 夕暮れの強烈な燃えるように滲む朱色 朝曇りの霞んだ…

揮毫

さて、思い積もることの多かった全春秋の四半分足らずを長患いのまま手放さずにいると毒に浮かされてつつあるので生来の奔放さに任せ、起筆することにした。 未だ心中の我が呼び名さえ定かならず独白の文体を理想によって都度準えるばかりなるが、流水に浸さ…